矢代仁トピックス


「矢代仁展」
粛啓 若葉の候、尊堂益々ご清栄の段慶賀の至りに存じます。
恒例の鼎美会を開催することに致しました。
会発足の主旨に恥しくない陳列会をと心掛け、三社努力致した次第でございます。
何卒ご指導ご鞭撻の思召を以て、ご光来下さいますよう慎んでお願い申し上げます。

	とき   6月2日(月) 午前10:30〜17:00	ところ ビル葆光(室町御池南入る)2、3階	合同展示テーマ「粋」

【鼎美会主旨】
千總、川島織物、矢代仁(以下、私共三社)が、祖業として夫々幾星霜の風雪の下、互に持ち続け互に磨き続けて参りました奇しきよしみときずなを一層強め活かして、私共三社の特技を高める為益々研鑽と努力を注ぐ場として組織しました(発足以来47年)のがこの鼎美会であります。汗と油の滴る先人達の伝統は力めて守ると共に、進展する服飾文化の在り方にも意を用い、佳い染、良い帯、善い御召をと、私共三社が鼎の心を心とし其の美を念じて力を協せて参る考えであります。年々時を選んで陳列会を催しますのも諸賢の御教示と御批判を仰ぐ主旨に外なりません。

【鼎(てい・かなえ)とは】
鼎とは、鍋状の器に一対の耳と中実の三足を付けたものをいう。耳は棒を通して持ち上げるためのもの、足は下から火を焚いて中の肉類などを煮るためのものである。古代中国で、王権の象徴として重視され、礼器のうち最も尊ばれた。「鼎立(ていりつ)」の語があるように、三者が互いに向かいあって立つことの意。
 


季節の花ギャラリー
紫陽花(あじさい)
出典:矢代仁蔵書「四季の花」
紫陽花(あじさい)〜梅雨のころ(花期は6〜7月)、小さい多数の四片の花を毬状に群がり咲かせる。花弁と見えるものは、萼(がく)で、本当の花弁はごく小さい。咲き始めは白で、淡緑、碧、紫、淡紅と日を経るにしたがって花の色が変化することから「七変化」ともいう。花色には栽培する場所の土質が大きく影響し、酸性土では青、アルカリ性土では赤紫色を呈する。額紫陽花を母種とする日本原産の園芸植物。古くから欧米に紹介され、西洋アジサイと呼ばれているものは、欧米で品種改良されて里帰りしたもの。


歳時記より
枇杷(びわ):バラ科の常緑高木。石灰岩地帯に野生するが。改良品種が栽培される。冬に花が咲き、翌年六月ごろ倒卵形の果実が黄橙色に熟する。半透明の内果皮は少し酸味があり、甘味も強い。長崎県の茂木枇杷、房洲の田中枇杷など有名である。
桃(もも):六〜九月上旬ころまで出回るが梅雨期に成熟する早生種より晩生種のほうが品質が安定して味がよい。晩生種の代表が白桃と大久保。よく日に当たった色の濃いもののほうがおいしい。
猫の子:猫は発情後約二ヶ月で子猫を生む。繁殖期は、毎年二、三月から始まる。出生してまだ目のあかぬ子猫、乳離し遊び始めたころの子猫、いずれも可憐で可愛い。
猫児玩果図:矢代仁蔵書「都乃錦」

六月(水無月→七月)の覚え書
・梅雨期にはいり、翠緑の山滴るような時節である。
・皐月:陰暦五月の異称。陽暦六月ごろ。田植えを始める月とされた。皐月の名は早苗を植える意の早苗月の略からとも、陰暦五月は狩りに良いことから幸月と呼んだことの転訛ともいわれる。橘の花が咲くことから橘月ともいう。
 
5/31〜6/5 麦秋至(ばくしゅういたる):七十二候、小満の三候
6/6 芒種(ぼうしゅ):二十四節気、陰暦五月節小満の後十五日。
芒(のぎ→稲、麦などの実の殻にある針状の毛)ある殻は
播種(はしゅ→たねまき)すべき時という意。田植が始まる。
6/6〜10 蟷螂生(かまきりうまる):七十二候、芒種の初候
6/11〜15 腐草為蛍(ふそうほたるとなる):七十二候、芒種の二候
6/16〜20 梅子黄(うめのみきなり):七十二候、芒種の三候
6/21 夏至(げし):二十四節気、陰暦五月中芒種の後十五日。
太陽は夏至点にあって、一年中で昼がもっとも長く、夜が もっとも短い。
6/21〜26 乃東枯(うつぼぐさかる):七十二候、夏至の初候
6/27〜7/1 菖蒲華(しょうぶはなひらく):七十二候、夏至の二候
※麦秋(ばくしゅう):麦が熟する初夏のころをいい、五〜六月にあたる。麦刈りの時期は梅雨を控えて短く、農家の人たちは忙しく立ち働かなければならない。
※蟷螂(かまきり):五月半ばごろから孵化する。かまきり自体は秋の季語。
※蛍(ほたる):小形を平家蛍、大形を源氏蛍と言い、山地には姫蛍がいる。名所の名を冠して、宇治蛍・石山蛍・守山蛍などと言う。
※青梅:梅雨にはいるころ、梅の実が太りはじめる。かたく緊(しま)った青い実で酸味がつよく、熟すると黄色になる。青いうちにとって梅干や梅酒をつくったり、煮梅にする。豊後(ぶんご)梅はつぶが大きく、信濃梅・甲州梅・小梅は小粒である。
※靫草(うつぼぐさ):日当たりの良い草地に生えるシソ科の多年草。六月ごろ、茎頂の短い穂に紫色の唇形花を開き、形が靫に似ている。夏のうちに枯れて黒くなるので夏枯草とも言う。靫とは太い筒形の中のがらんどうな所に矢を入れ、腰につけて持ち歩く武士の道具。→12/22〜26 乃東生(うつぼぐさしょうず):七十二候、冬至の初候
※夏越(なごし):陰暦六月・十二月の晦日は、一年を二期に分って、来るべき新たな時期にはいる祭の忌の日であった。六月の晦日を夏越と言い、今は新暦または月遅れの七月晦日に行うところある。大祓・夏越の祓。茅の輪または萱貫と言って、浅茅(あさぢ)を輪形に作って、人にこれを潜らせ祓いを行う。(かや→茅・萱:稲科の植物チガヤ・ススキなどの総称。屋根をふくのに使う。)
※更衣(ころもがえ):昔は、宮中でも民間でも、陰暦四月朔日と十月朔日とに、衣を更えるのを例とした。江戸時代には民間で、四月のこの日、綿入れをぬいで袷になった。俳句では夏の衣服に替えることをいう。着物は6/1袷から単衣に替えるならわしがある。制服を着用する学校や官公庁などでは五〜六月に夏服への更衣を行う。
※鮎:大部分の川は6/1に鮎漁解禁になる。鮎鮨、鮎鱠(なます→細かく切った生肉を酢にひたす)、鮎魚田(ぎょでん→串に刺し、味噌を付けて焼く)などにし、塩焼きにして蓼酢で食べ、わたの香気・渋味・苦味も珍重される。


矢代仁が出品する主な催しの予定
  日程 場所 催し名
6月 1日 上野松坂屋:参集殿 染織名作展
  5〜8日 神戸大丸:店内 特選呉服特招
  7日 上野松坂屋:浅草浜清 染織名作展
  7日 三越本店:東京会館 千總展
  7〜8日 名古屋松坂屋:八勝館 京匠会
  7〜8日 小大丸:御堂筋会館 半額市
  7〜8日 大阪高島屋:ハービスホール 大きもの祭
  8日 日本橋高島屋:美術クラブ 大きもの祭
  9日 松坂屋(東京地区):帝国ホテル 染織名作展
  13〜14日 松坂屋(名古屋地区):マツザカヤホール 染織名作展
  14〜15日 日南山形屋:服部亭 京彩会
  14〜15日 小大丸:ふくでん 半額市
  15〜25日 名古屋松坂屋:店内 染織名作展
  19〜21日 神戸大丸:店内 大きもの展
  21〜22日 京都高島屋:岩田本社 おしゃれきものバーゲン
  21〜26日 山田屋:シルクラブ 銘仙と御召展
  24日 仙台三越:八百条 水無月の会
  24〜25日 山形屋:城山観光ホテル 京彩会
  26日〜7/2 静岡松坂屋:店内 デラックスバーゲン
  28〜29日 三越本店:浜田屋 大見切市




    YASHIRONI 株式会社 矢代仁
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