矢代仁トピックス



第39回 夏の鼎美会
粛啓 新たな年を迎え、尊堂益々ご清栄の段慶賀の至りに存じます。
恒例の夏の鼎美会を開催することに致しました。
三社の精魂に成る夏物をご高覧ご批判を仰ごうと存ずる次第であります。
お繰合わせの上是非ご光来の程をお待ち申し上げます。
とき:2月1日(金)10:30〜17:00 ところ:京都文化博物館 6階
【鼎美会主旨】
千總、川島織物、矢代仁(以下、私共三社)が祖業として夫々幾星霜の風雪の下、互に持ち続け互に磨き続けて参りました奇しきよしみときずなを一層強め活かして、私共三社の特技を高める為益々研鑚と努力を注ぐ場として組織しました(昭和32年発足)のがこの鼎美会であります。汗と油の滴る先人達の伝統は力めて守ると共に、進展する服飾文化の在り方にも意を用い、佳い染、良い帯、善い御召をと、私共三社が鼎の心を心とし其の美を念じて力を協せて参る考えであります。年々時を選んで陳列会を催しますのも諸賢の御教示と御批判を仰ぐ主旨に外なりません。

【鼎(てい・かなえ)とは】
鼎とは、鍋状の器に一対の耳と中実の三足を付けたものをいう。耳は棒を通して持ち上げるためのもの、足は下から火を焚いて中の肉類などを煮るためのものである。古代中国で王権の象徴として重視され、礼器のうち最も尊ばれた。「鼎立(ていりつ)」の語があるように、三者が互いに向かいあって立つことの意。


吉祥文様・松竹梅文
訪問着「松竹梅」   「匹田竹に梅」
画像:訪問着「松竹梅」 画像:「匹田竹に梅」
松竹梅の結合を吉祥文とするのは、中国における「歳寒三友」、すなわち寒さに耐え人生に益し、めでたい、賞すべき三つのものという思想に由来する。松竹の四季変わらぬ緑を保つ姿は永遠性とされ、寒中花を咲かせる梅は清らかで高雅な美しさを賛した。この三つが揃って吉祥の象徴として一般化し、意匠化されたのは室町時代である。松竹の神性に梅花の彩を加えることは、意匠化にあたり日本人の美意識を満たすものでもあった。工芸品に劣らず染織関係にも多い文様。江戸時代の腰巻は必ず吉祥文を用いるが、これには松竹梅に鶴亀・七宝などを加えた意匠がある。能装束や友禅小袖にも多く、三者を具象的に描くもの。松を松皮菱で表現するもの。竹を幹で現わすものなど、三者の取合せにより豊富なデザインを生む。


読みきかせ
矢代仁の「家訓」は創業者矢代庄兵衛が常々皆にいいきかせてきた言葉を、宝暦八年(1758)に二代目庄兵衛と支配人とが「定メ」として書き記したもので、毎年一月四日(当時は正月三日と七月十七日)社長が社員に読んで聞かせることから、当社では「読みきかせ」と呼んでおり、これは第二次大戦中も絶えることなく連綿と続いて今日に至っています。この「定メ」は制定以来、江戸、明治、大正、昭和、平成の各時代を通じて矢代仁の伝統を育んできたものであり、当社の経営哲学となっているものです。
※ご参照:「トピックス・バックナンバー」2001年12月号に全文掲載

 



季節の花ギャラリー
画像:矢代仁蔵書「千種之花」
画像:矢代仁蔵書「千種之花」
寒牡丹〜牡丹の開花期は通常五月であるが、花期に早晩があって、おおむね花弁の多いものほど遅れる傾向がある。はなはだしく遅く秋末に咲きはじめるのがあって、これに十分霜囲いをしてやり、寒中に咲かせるものを寒牡丹または冬牡丹と言う。


矢代仁が出品する主な催しの予定
 

日程 場所 催し名
1月 2〜7日 広島三越:店内 お正月BS

2〜21日 鹿児島三越:店内 均一会

8〜21日 名古屋三越:店内 均一会

10〜16日 東急本店(和ぎゃらりぃ):店内 年始セール

12〜14日 大阪高島屋:店内 初荷市

12〜28日 三越本店:店内 均一会

14日 上野・銀座松坂屋:金田中 名織展

15〜28日 仙台三越:店内 均一会

17日 九州地区:福岡柚子庵 柚子庵販売会

18〜19日 横浜高島屋:料亭 滝川 大見切市

18〜24日 丸井今井函館店:店内 藤彩会

19〜21日 トミタ:彩り一番館 友禅楊子糊「山田忠夫」展

23〜29日 丸井今井札幌本店:店内 大蔵ざらえ

27日 大阪高島屋:リーガロイヤルホテル 新春豪華展

27日 心斎橋大丸:大阪会館 謝恩会

29〜30日 サンローズ:ブルーウェーブイン小倉 五周年記念感謝の
五福五割引販売会

29日〜2/4 仙台三越:店内 矢代仁展

31日〜2/5 日本橋高島屋:店内 矢代仁展
2月 9〜11日 大阪高島屋:店内 決算大蔵ざらえ

10日 日本橋高島屋:帝国ホテル 薔薇会

11〜12日 新潟伊勢丹(和ぎゃらりぃ):店内 丹青会

13〜18日 京都高島屋:店内 振袖展

13〜19日 丸井今井札幌店:店内 藤彩会




YASHIRONI 株式会社 矢代仁
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