矢代仁トピックス


風景のあるきもの
  人間が風景を美しいと感じるのは、棲息(せいそく)するにもっとも適した土地であると直感するからという説があります。日本人の自然観は西洋人のそれと対照的です。大陸の厳しい自然のように、克服や改造の対象ではなく、懐に抱かれて同化し調和することができる居心地のよい母性的空間と感じとる感覚があります。代表的なものは、「日本三景」「近江八景」などと名づけ、絵に描かれ、歌に詠まれてきました。
訪問着「都名所図」    


季節の花ギャラリー
  梅:バラ科の落葉高木。中国原産で、日本には八世紀ごろには渡ってきていたとみられる。「万葉集」には、百十九首もの梅の歌を収め、このころは花といえば桜よりも梅であった。春先、高い香気を放って馥郁(ふくいく)と咲く。水戸市の偕楽園、奈良県月ヶ瀬、京都北野天満宮などは有名な梅の名所。

蕗の薹(ふきのとう):蕗はキク科の多年草。早春、いち早く地中から萌黄色の花茎を出し、その外側は大きな鱗(うろこ)のような濃赤紫色の葉で幾重にも包まれている。これが蕗の薹である。ほろ苦い風味と香りがあり、蕗味噌や天麩羅などにして食される。雄雌異株で、雄花は黄白色、雌花は白色。
梅の花、蕗の薹、節分草:出典:矢代仁蔵書「四季の花」
節分草:二月から四月にかけての早春、とくに節分の頃に咲くので、この名をもっている。凍てついた大地から健気に伸び出し、白い清らかな花をつける可憐な草。


歳時記より
鴬(うぐいす):スズメ目ヒタキ科の漂鳥。春告鳥の名があるように春を告げる鳥として馴染みがある。鴬の初音は二月はじめごろ、囀(さえず)りの整うのは、三月ごろ。平地で囀り始め、気温の上昇にともない冷涼な地帯に移動する。そのため高山地帯や北海道・東北北部では夏鳥とされる。ケキョケキョと続けさまに鳴くのを鴬の谷渡りと呼び珍重する。また「法、法華経」という聞き倣(な)しから「経読み鳥」ともいわれている。

 
芽柳小鴬:矢代仁蔵書「梅嶺画鑑」

二月の覚え書
・立春後、二月いっぱいくらいをいう。暦の上では春であるが、まだ寒い。とはいえ春の足音はどこからか聞こえてきて、樹木の膚を見てもかすかに春の息吹が感じられる。
1/31〜2/4 鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす):七十二候、大寒の三候
2/5 立春(りっしゅん):二十四節気、陰暦正月節
陽暦では二月四日ごろ、節分の翌日にあたる。暦の上ではこの日から春になる。その営みは自然・人事ともに地方により遅速があり、必ずしも暦と一致しないが、暦によって立春の感情が整えられることは確かで、寒気のなかにもかすかな春の兆しが感じられる。
2/5〜9 東風解氷(とうふうこおりをとく):七十二候、立春の初候
2/10〜14 黄鳥(うぐいすさえずる):七十二候、立春の二候
2/15〜19 魚上氷(うおひにのぼる):七十二候、立春の三候
2/20 雨水(うすい):二十四節気、陰暦正月中
立春の後十五日。 氷雪解けて天に昇って雨水となって降る義。
2/20〜24 土脈潤起(どみゃくうるおいおこる):七十二候、雨水の初候
2/25〜28 霞始靆(かすみはじめてたなびく):七十二候、雨水の二候
※節分(せつぶん):立春の前日(二月三日ごろ)。もともと四季それぞれの分かれ目を言う語だか、現今は冬と春の境目のみをいう。この夜、寺社では邪鬼を追い払い春を迎える意味で追儺(ついな)が行われる。民間でも豆を撒いたり、鰯の頭や柊の枝を戸口に挿したりして、悪鬼を祓う。又巻鮨の丸かぶり、厄落としなどの風習もある。
※初午(はつうま):二月初午の日(地方では陰暦二月)稲荷の祭り。京都伏見稲荷の祭神が和銅4年2月11日山上に降りられたのが初牛の日だったことから全国の稲荷社で祭る。
※春一番(はるいちばん):春になって最初に吹く強い南風。春を呼ぶ風。日本海低気圧によるもので、フェーン現象を伴い、春先の災害のもとともなる。
※東風(こち):春になって吹く、柔らかく弱い東風または北東風。春を告げる風。


矢代仁が出品する主な催しの予定
  日程 場所 催し名
1月 15日〜2/4 名古屋三越:店内 京呉服均一会
  28日〜2/10 広島三越:店内 京呉服均一会
  30日〜2/4 トキハ:トキハ会館 巧裳会
  30日〜2/12 東武百貨店:店内 矢代仁バーゲン
2月 1日 京都高島屋:宇治花やしき 上品会拠点
  3日 京都高島屋:彦根キャッスルホテル 上品会拠点
  1〜3日 小いけ:本社ビル 麹美会
  4日 京都高島屋:大津「網定」 上品会拠点
  5〜11日 日本橋高島屋:店内 矢代仁展「御召百選」
  5〜18日 名古屋松坂屋:店内 改装前の大バーゲン
  6日 神戸三越:風月堂 レディスファッションバザール
  6〜7日 京都高島屋:店内 決算大処分市
  7〜8日 伊勢丹:ホテルニューオータニ 丹青会
  7〜8日 小大丸:大阪美術倶楽部 さわらび会
  7〜9日 大阪三越:店内 特選逸品お宝会
  7〜9日 後藤:下北文化会館 春の彩の会
  7〜9日 小いけ:鶴岡産業会館 麹美会
  7〜10日 仙台三越:店内 特招会
  9日 日本橋高島屋:帝国ホテル バラ会
  11日 上野松坂屋:浅草「一松」 特選呉服御招待会
  11〜17日 本店三越:店内 鼎美会
  13日 札幌三越:ホテルアルファ 特選会
  13〜14日 名古屋松坂屋:東急ホテル 藤美会
  13〜16日 東京大丸:店内 研彩会
  13〜18日 大阪高島屋:店内 上品会内見会
  14〜16日 松葉屋:店内 春の松選会
  14〜17日 ゑり華:青山店 20周年記念・丸岡正男・御召展
  19〜24日 松菱:店内 お茶席きもの
  20日 福岡岩田屋:柚子庵 おしゃれ道楽展
  20〜25日 日本橋高島屋:店内 東西名匠老舗の会
  20〜25日 横浜高島屋:店内 大きもの祭
  20〜26日 長崎玉屋:店内 のれん市
  21〜22日 名古屋三越:美術クラブ 大見切市
  21〜23日 大阪高島屋:店内 処分市
  22〜23日 本店三越:濱田屋 大見切市




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